
家に焦点をあてることなくして、日本女性の歴史や社会的地位を説き明かすことは不可能である。
事実、質・量ともに研究が深められてきたのは、家に関する諸テーマであった。
家父長制の問題、家の経営や継承と女性の関わりなど、これらはどこまで明らかにされてきたのだろうか。
本書は、もっとも充実した分野の到達点ともいうべき論文を収録する。
1女性と家族・家父長制(家父長制家族の未成立と日本古代社会の特質について;律令における女性名称;中世前期親族論序説ほか)
2家の継承と女性(日本古代の嫡女について;後家とやもめ;仙台藩領における姉家督慣行)
3家の経営と女性(「刀自」考;女性の無縁性;中世後期の公家の「家」と「主婦権」ほか)
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