Friday, October 30, 2009

三宅義子著:女性学の再創造(東京都 : ドメス出版, 2002)


本書の構成は、「女性労働」、「性と生殖」、および「家族」という女性の生活圏をカヴァーする論考を配列し、そのような女性の生きる空間に軸足を据えながら、社会と歴史をみる視点を探究する分野である「女性学、そして女性史」の問題を論じるかたちをとっている。

女性労働―ジェンダーと階級の十字路で(日本の社会科学とジェンダー―「女工哀史言説」をめぐって;歴史のなかのジェンダー―明治社会主義者の言説に表れた女性・女性労働者)
性と生殖をめぐって(バース・コントロールの思想―性と生殖の自由をもとめて;歴史の全体像をもとめて―フェミニスト歴史家シーラ・ローバトムの先駆的仕事)
家族の位置―ベティ・フリーダンの射程(1950年代アメリカ・マッカーシズム・女性―丸山真男の同時代ファシズム観;1950年代アメリカと1990年代日本―山口地域におけるグローバリゼーションの一局面;家庭における性別分業の現在―新しい家族像をもとめて)
女性学の可能性、女性史の再創造(近代日本女性史の再創造へ―テキストの読み替え;フェミニズム理論の構築に向けて―アメリカ女性学のなかで考えた日本の課題;女性学とジェンダー)


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